季節の皮膚病
5月は暑くなくても、紫外線が強くなる季節です(気象庁 紫外線年間推移グラフ)。運動会、バーベキューや海や山、海外旅行など、屋外のレジャーには日焼け止めをご用意ください。普段日に当たらないところが突然強い日差しにさらされると、翌日に痛みや水ぶくれを伴う激しい日焼けを起こします。腕をまくったり、シャツを脱いだり短パンになったら、開放感に浸る前にその場で日焼け止めを塗って下さい。皮膚科に行かなくて済むように。紫外線は水を透過しますので、泳ぐときや汗をかくときには、ウオータープルーフのサンスクリーンが便利です。長袖を羽織ったり、つばのついた帽子を上手に使った遮光も有効です。
日焼け止め(サンスクリーン)は大きい数字をを選ぶことより、厚めに塗り、2~3時間おきに塗り足す方ことが肝要です。数字が大きければ1回薄く塗れば大丈夫というものではなく、また時々塗り直さないと表示された効果は得られません。数字は大きくなるとベトベト使い心地が悪いので、大体の目安とします。例えば、炎天下で長時間過ごすのなら紫外線をブロックする指標であるSPFが30、PA++などです。日焼け止めの選び方や塗り方は、下記の環境省のマニュアルが分かりやすく参考になります。
環境省 紫外線環境保健マニュアル2008
赤ちゃんと紫外線 P16
日焼けしてからの手入れでは遅い P30
日焼け止めを上手に使う P32
Blog 光老化をご存知ですか
紫外線と皮膚 しみ・シワ・日光アレルギー
日焼け止めを背中の上だけ塗った
2018-06-22 19:17:53
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花粉などが原因のアレルギー性鼻炎は、子供を含め4割の人が持っており増加傾向にあり、当院でも飲み薬や鼻のスプレー、目薬を出しています。小学校高学年以上なら、アレルギー反応を改善させる舌下免疫療法や、血液検査や皮膚テストも受けられます。
飲み薬は、普段飲み慣れている薬や1日1回の眠くならないものをお選びいただけます。薬を飲んでも鼻水やくしゃみが止まらないときは、1日1回のスプレータイプの点鼻薬が効果的です。激しい症状には、花粉は飛散予測日前から少量飛んでいますので、症状が出る前の1月から薬を飲み始めると良いとされています。まぶたのかゆみ(スギ花粉皮膚炎)には塗り薬があります。
アレルギー性鼻炎の原因となる花粉は2月から5月にかけて飛散するスギが有名ですが、ほぼ同じ時期に飛散するヒノキやハンノキが関与することもあります。秋の花粉症はブタクサ、ヨモギが原因としてあげられ、ダニが原因の場合は1年を通して症状が出ます。何に反応するかを血液検査で調べることができますし、ダニあるいはスギのエキスを皮膚にたらし15分後に赤くなるかどうかみる皮膚テストも当院で行っています。
アレルギー性鼻炎の体質改善として、原因のスギまたはダニエキスの入った錠剤を1日1回口の中に含む、舌下免疫療法があります。治療を始めると翌年から症状が軽くなり、3年から5年続け症状が無くなったら止めます。その後、長年たって効果が薄れ症状がはっきりしてきたら、再び舌下免疫療法をすれば良くなります。舌下免疫療法は5歳から受けられ、当院では小学生高学年以上の方に行っています。
花粉症に関係する特殊な症状としては、豆乳アレルギーが、北海道や高山に生えるシラカンバや、ハンノキに対する花粉症によって引き起こされることもあります。
2017-01-26 08:36:18
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童謡の焚き火にも出てくるしもやけは、冬になると健康な方でも一度はなった経験があるのではないでしょうか。足の小指が赤く腫れかゆくなるしもやけは手の指や耳に出来ることもあり、なりやすい人とそうでない人がいます。寒さだけではならず、靴の中で蒸れるなどの湿気も加わって発症します。暖かくしてゆったりとした靴を履くと自然に治りますが、症状によっては血行を良くするビタミンE等の薬も使います。
足の指が冷たくなるなるだけではなく、感覚の鈍さやしびれ、色合が赤黒いといった症状もあると、しもやけではなく血行の悪さが関係していることがあります。血行が悪いと、冷えた足が入浴時にとても気持ち良く感じられます。さらに症状が進むと、ぶつけたわけでもないのに小さな傷が自然とできていつまでも治らなかったり、何もないの歩いた時だけ痛みが生じたりします。糖尿病がある方は、このような症状に注意が必要です。
また、冷気にさらされると手の指が冷たくなり、蒼白や紫色、赤黒く色が変わるのはレイノー症候群です。朝、冷たい水で洗顔するとはっきりと症状が現れ、夏でもスーパーの冷凍食品売り場の近くに行ったり冷房の冷気に当たると症状が出る方もいらっしゃいます。爪の根本の甘皮をルーペで覗くと、茶色い細かい点々が見えます。
2016-10-22 16:34:23
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朝起きて、湯たんぽやカイロを当てた部分が赤くなっていたらご注意ください。熱が時間をかけて皮膚の深いところまで届き、思わぬ深いやけどになっていることがあるからです。気がついたときは赤いだけで大したことないと思っても、1週間くらいすると深く治りにくそうなことが分かってきます。このようにしてできた深いやけどは低温熱傷と呼ばれ、小さくても治るのに何週間もかかりますので注意が必要です。寒い夜に暖を取るには、電気毛布や電気アンカなら安心です。
また、ファンヒーターの近くでうたた寝をして、吹き出し口から出る熱風に長時間肌をさらして、深いやけど負う方も毎年冬になると皮膚科を受診されます。熱風を、直接肌に当てぬよう。
2016-10-12 19:55:09
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