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第二次世界大戦に参戦した患者さん

第二次世界大戦に参戦した患者さん

 新聞の投書欄に、時々戦時中の辛い体験が綴られています。第二次世界大戦に参戦した経験をお持ちの方に患者さんとしてお目にかかることは、10年位前までは珍しいことではありませんでした。「軍隊でうつされた」とおっしゃる水虫の患者さんに、何度かお目にかかった記憶があります。
 ある日、皮膚癌を手術室で局所麻酔で切除し最後に皮膚を縫い出した私は、手術台の上に横なっている患者さんに向かっておもぬろに、「大東亜戦争はいかがされましたか」と尋ねました。すると、ご高齢の書道の先生は、よどみなく理路整然と話し出したのです。弁慶の勧進帳のごとく。終戦のその時を戦友とともに大陸で迎えた書道の先生は、上官からは戦況を何も知らされず、今にして思えば現地の人はポツダム宣言を全て知っていたと言うのです。苦労されての帰国であったと思います。
 沈没した戦艦大和から、生還を果たしたという方にも2人お目にかかりました。海の上に浮き救助を待つ人が、沈没する戦艦大和の煙突に流れ込む海水とともに吸い込まれ、戦艦の命運に引きずり込まれていった光景を目のあたりにしたとのことです。戦争は海外でも傷跡を残しました。学会で会ったユダヤ人の皮膚科医は、自分が今こうしていられるのは、祖父母がナチスの支配するヨーロッパからアメリカに逃げてこれたからだからと話してくれました。あるアメリカ人の皮膚科医は、退役軍人病院で戦争のことを話しかけると、患者さんがよく応えてくれると言っていました。
 平和な日々が当たり前ではない、時代や地域があるとの思いが沸き起こります。

2016-08-18 12:12:40

医療コラム