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首回りの小さな引っ掛かりは皮膚と同じ成分が増えて隆起したもので、イボと呼ばれることがありますがうつるものではありません。赤ちゃんにはありませんので年齢は影響するでしょうが、同じペースで増え続けたり、大きくなり続けることはありません。実際、首のイボが増え続けてたくさんある高齢者はいませんので、これから先もと心配するのは杞憂です。対応方法として、液体窒素で凍らせたり手術用のはさみで切る保険診療と、レーザーなどの自由診療(当院では提供しておりません)があり、それぞれ以下のような特徴があります。塗って、飲んで治す薬はありません。 液体窒素で凍らせる方法は、痛みが殆ど無くあってもピリッとする程度なのと、比較的安価なのが特長です。凍らせたところは翌日以降黒いカサブタとなり、それが落ちるのに数日から2週間ほどかかります。1回で平らにならなければ、2週間後にもう1回行います。さらに、平らになった後はわずかに茶色くなり、それが消えるのに2~3か月かかります。比較的手軽であるため、ご高齢の方や、男性が選ばれる傾向があります。また、最初に1~2個試しに目立たないところを凍らせてみて、その結果を見て残りの部分に処置を施すかどうか決める方もいらっしゃいます。施術は、受診当日その場で受けられます。黒くなったかさぶたが落ちるまでの間、見栄えが悪いだけではなく、触れると痛んだり、ねじれて出血することがあり、その場合ははさみで切ってほしいとおっしゃる方がいらっしゃいます。 手術用のはさみで切るのは、チクッとした痛みがありますが、液体窒素の様な茶色いシミは目立たず、比較的安価で確実なのが特長です。痛みは、医療関係者など慣れている方が問題にすることはありませんが、一般の初めての方は躊躇するのが普通です。中には、1~2個切ってみてから、残りをどうするか決める方もいらっしゃいますが、大概『この程度の痛みなら耐えられるので、全部続けて取って下さい』とおっしゃいます。10個程度でしたら、受診当日その場で取っています。茎が大きなものは別の日に予約して行い、痛くないよう根元に局所麻酔を打って、電気メスで出血しないように取ります。跡は、厳密には医学的に残るのですが、見て分かるようなことはありません。 液体窒素と手術用のはさみといずれも選べますが、抵抗感さえ無けれがはさみの方がうまくいくと個人的には思います。針の先ほど小さくてはさみが引っかからなかったり、液体窒素の綿棒が周囲と区別して触れることができないものはできません。 レーザーは、炭酸ガスレーザーやエルビウムヤグレーザーの熱エネルギーを使って、イボの部分だけを焼いて平らにします。似た方法に、麻酔のいらない程度に弱い電流を流せる特殊な電気メスを使う医療機関もあります。これらの特長は、周囲の正常組織への影響が少ないため、茶色い跡は液体窒素ほどは目立ちません。レーザーを使った首のイボ取りは、自由診療です。自由診療は医療行為であっても患者と医師の契約関係が保険診療とは異なるため、詳細は施術を提供する各医療機関にお尋ねください。当院は、レーザーなどを使った自由診療によるイボ取りはしていません。
2017-07-09 08:40:35
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