普通の殺虫剤が効かなくなったトコジラミが、知らずに旅行者のカバンなどについて広がり問題になっています。かゆい発疹がトコジラミかどうかは、虫を捕まえたり糞を家の中で見つけることが大切で、かゆい発疹をみただけでは専門家でもはっきりさせるのは困難です。
トコジラミは昼間は物陰に潜んでいますので、写真1)にあるように寝室の天井から床下まで丁寧に調べます。畳や絨毯はめくり、ベッドは敷マットと枠組みの特に頭の部分をよく調べます2, 3)。ベッドが接触していれば壁も調べ、さらに一日中暗い、テレビの下、本棚、本、タンスの引き出しの裏側の隅、壁に貼ってあるカレンダーや額縁の裏側、剥がれた壁紙の裏側、天井板の継ぎ目などからも糞や生虫が見つかることがあります2, 3)。家具は移動して、探します2)。
また、夜寝てから人を刺しに出てきた虫を捕まえるのも確実です。ベッドに入り部屋の電気を消して20~30分してから起きて、ベッドの上を這う虫を捕まえ、袋にいれた虫を持って皮膚科を受診します。
このようにしてトコジラミを見つけたら、東京都は専門業者に見てもらい駆除するよう勧めています
3)。トコジラミの隠れ家を漏れなく見つけ出しての駆除は、素人には的確にできない恐れがあるからです
4)。代表的な業者に、
シー・アイ・シーがあります。ご家庭で駆除をする場合は、最近のトコジラミは従来効いていた薬が効かなくなってきていますので、
トコジラミ ゴキブリ アースや
バルサンまちぶせスプレーといったプロボスクルまたはイミプロトリン、メトキサジアゾンの入った殺虫剤を使います。
マンションにお住まいの患者さんが捕まえたトコジラミ
小さいゴキブリに似ています シラミではなくカメムシの仲間です
1)
公益社団法人日本ペストコントロール協会:衛生動物に関する最近の動向:2018年1月アクセス.
2019-06-25 08:44:45
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