口や腰の回りなどに、針でつつかれたようなチクチクした小さな水疱を、同じ場所に繰り返します。風邪や疲れた時に出やすい方も、普通にしていても出る方もいらっしゃいます。繰り返す頻度も人により様々で、毎月の方も数年に一度の方もいらっしゃいます。症状から単純ヘルペスかどうかはっきりしない場合は、水疱があれば、それを擦ってウイルスがいるかどうか調べる検査も受けられます。性器ヘルペスは、その場で検査結果が分かります。
痛い水疱を繰り返すのは単純ヘルペスウイルスのしわざで、神経の根本にいるウイルスが増え神経を伝わって皮膚に流れ出て発症します。放っておいても1週間ほどでかさぶたになって治りますが、ウイルスの増殖を抑える薬を飲むと軽く済みます。ただし、薬は増え始めたウイルスを飲んだその時だけ抑えるだけで、根こそぎ無くすことはできません。そのため、薬を飲んでもそれまで通り再発します。飲み薬は長年、世界中で使われ安全性は高く、健康な方に実害が出ることはまずありません。抗ウイルス剤の塗り薬は手軽ですが効果を実感する方ばかりではなく、神経の根元まで到達する飲み薬の方がよく効きます。
飲み薬の効き方は飲むタイミングで変わり、早めに薬を飲むと再発ごとの症状をほぼ抑えられます。このため、欧米では飲み薬をあらかじめ持っておき、出そうだと感じたらすぐに飲んで再発を抑えています。性器ヘルペスの繰り返しには、薬の飲み方が他の部位の単純ヘルペスとは異なり、長めに飲んで症状を抑える治療法があります。
単純ヘルペスウイルスは感染する様な事をした覚えも無いのに、それまで症状が出たことも無いのに、知らないうちに感染し持っていることが殆どです。知らないだけで何割かの方はウイルスを持っており、その割合は年齢が進むにしたがい増え高齢者では7割に達します。ウイルスを持っているからといって、頻繁に再発するからといって、抵抗力の無い病気にかかりやすい体質ではありません。帯状疱疹と似ていますが、別の病気です。
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