京急蒲田駅直結の皮膚科、たけうち皮フ科クリニック

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多汗症

 人より汗をかき易く、日常生活に負担を感じている方は稀ではありません。汗をかきやすいと感じている人は手のひらで人口の5.3%,脇の下で5.7%,足の裏で2.7%と多いにもかかわらず、病院にかかったことのある人はその内の6.3%しかおらず、少なからぬ人が困っていると指摘されています。影響を受ける社会活動として、手のひらでは触れた書類が濡れたり筆記用具がすべって握れない、握手、ワキでは衣服へのにじみ、足の裏では靴を脱いで家に上がること等があげられます。
 効果が確実で、簡単な方法は塗り薬です。塩化アルミニウム溶液は、塗ると汗の管にくっついて詰り汗が出なくなり、体のどこにでも塗れます。当院では、20%塩化アルミニウム溶液約95mlを1,200円で用意しています。夜塗り、かぶれることがあるので翌朝洗い流します。1回の塗る量は両手で約1ccです。最初25mlか50ml処方して試してみて、これさえあれば普通に毎日過ごせるという人が結構います。人によって多少効きにばらつきはあり、薄めて塗っても効く人も、手の平や足の裏は皮膚が厚い関係で効きにくい人もいます。効きにくい場合は、布手袋に薬を沁みこませゴム手袋やサランラップで巻いて寝て、朝も塗るとかなりの人が効きます。濃度を50%に上げてみることもあります。初め毎日塗って、効いて来たら塗る間隔を空けます。自分に合う濃度が分かったら、100mlから300ml、人によっては500mlご希望に応じて処方しています。
 激しいワキの症状には、2012年から健康保険でボトックスの両ワキへの注射による治療がなされています。その効果は注射後2~3日で多くの人が感じられ、発汗量が半分以下になる方の割合は注射後1か月の時点で96%です。得られた効果の持続は個人差があり通常4~9か月間続き、症状が元に戻って来たら再び注射すれば最初の効果が得られます。注射を打ちたいと思う頻度は、これから汗をかくようになる春(3~5 月)に年1回という方が多いですが、中には仕事等に差し支えないよう年に2~3回打たれる方もいらっしゃいます。どのようなときに注射を受けて良かったと感じるかとの質問に対して、女性は「着る服を選べるようになったとき」、男性は「周囲の目を気にせずに、仕事や学業に集中できるようになったとき」との回答が一番多く聞かれます。端的に言うならば、サラサラ感が得られ、夏場のひどい汗を乗り切ることが期待できる注射です。薬代は3割負担で26,530円で、注射は受診後別の日(平日あるいは土曜の診察時間後・または平日2時半頃)に行います。塗る麻酔薬をご用意しておりますが、効果が出るまで1時間程かかるため、早めにご来院頂くなどお手間をお掛け致しますことを予めご了承ください。
 ボトックスは汗の腺と神経の伝達を遮断し効果を発現します。そのため、副作用として注射した部位の筋肉が動きにくくなることが考えられます。しかし、顔や首と違って脇の下の皮膚には問題を生じる筋肉はなく、実際にこのような有害事象は日本では起こっていません。念のため、注射直後の自動車の運転は控えて頂くことになっています。また、男女ともに避妊の規定があります。
 治療法の選択については、効果が比較的確実な注射を最初から選ばれても、まずは塩化アルミニウム溶液を塗ってみて、効果が不十分あるいは効果があっても塗る手間が煩わしいと感じられる場合には注射も考えるということでも宜しいと思います。
 その他の治療法として、手のひらや足の裏に専用の器械を使って電池等で電流を流す、当院ではあいにく施行しておりませんがイオントフォレーシスがあります。週に1回程度の処置で効果が確実で、負担が少ないのが特長です。飲み薬も処方しており、汗をかく前に1錠飲んで快適に過ごせたり、毎日少量飲んで症状をコントロールできます。不用意に沢山のむと他の自律神経の症状、例えばのどかかわいたり、お腹の動きが鈍くなるといった作用が現れることがあることと、目の調節に自覚されない程度に影響するため車は運転できないことを知って使えば、安全な薬です。顔や頭から滝のようにシャワーを浴びたように汗をかき、塗り薬が決め手にならないケースなどにおいて選択肢となります。
 多汗症は勉強や仕事が忙しい若い人に多くみられ、年齢とともに治っていきます。
 

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